第2回 変わる「産地とデザイン」会議

conference2第2回変わる「産地とデザイン」会議

テーマ : 流通とプロデュース


 昨年2012年9月、影山和則著『ものが生まれる産地 ものを輝かせるデザイン』の出版に合わせ、六本木AXISで『変わる「産地とデザイン」会議』を行いました。日本のものづくりやデザインについて、多くの人がさまざまな立場で問題を抱え、それについて考えるきっかけにしようと行ったのですが、思った以上にたくさんの反応があり、会議には100人を超える方々にお集まりいただきました。長い時間でしたが会場は熱気に包まれ、話し合うべき多くの課題も見えてきました。


 そして、この秋。まだ1年しか経っていないのに、「産地とデザイン」の関係は大きく変化しています。中国、アジア諸国に凌駕されている日本のものづくり。大手メーカーとその周辺企業のように海外に生産拠点を移す選択肢のない国内の伝統産地、地場産地の小さなメーカーは、どのように生産活動を維持していけばいいのでしょうか。
 一方、デザインする人たちは、はたして産地を意識しているでしょうか。産地というより、互いが理解しやすい相手をそれぞれ探しあてて、ものづくりをする傾向が強くなっていると思われます。もはや、産地の歴史的背景や技術は重要でなくなっているのでしょうか。


 今年の会議のテーマは、「流通とプロデュース」です。メーカーとデザイナーがいれば、それなりにものはつくれますが、売ることをどう考えるかで結果が違ってきます。できたものを売るという発想ではなく、どう伝えていくかを考えながらものをつくっていくことがますます求められているようです。そして、誰がプロジェクト全体を客観的に眺め、方向性を決めていくのか。メーカーの社長なのか?デザイナーなのか?外部のプロデューサーなのか?正解がない中で、プロジェクトのあり方を模索する動きが進んでいるようです。


会議では、『ものが生まれる産地 ものを輝かせるデザイン』で示した年表をさらに発展させ、この変化について解説することから始めます。日本の産地は、良くも悪くも日々変わっていきます。何がどのくらい変わったのか、感覚的なものではなく、できるだけ具体的に示そうと考えています。


パネラーは以下の通りです。パネラーの話を一方的に聞くのではなく、参加者が意見交換できるような進行を予定しています。結論をだす場ではありません。メーカー、デザイナー、バイヤー、ショップ、メディア、行政、支援組織など、それぞれの立場から利害関係を越えて正直に話をして、さまざまな立場の人の話に素直に耳を傾けることから、多くの「気づき」が生まれる場になることを期待しています。

開催日
2013年 9月 14日 (土) 


開催時間
13:00 - 19:00
12:30 開場
13:00 - 17:00 会議
17:30 交流会


会場
AXIS GALLERY
東京都港区 六本木5丁目 17-1
アクシスビル4F
03-5575-8655 (当日のみ)


主催
変わる「産地とデザイン」会議実行委員会 


定員
100名(申込先着順)


参加費
5,000円(税込)交流会費含む

問題提議
影山 和則(埼玉県産業技術総合センター)


パネラー
大熊 健郎(CLASKA Gallery & Shop "DO")
桐本 泰一(輪島キリモト・桐本木工所 代表)
小泉 誠(家具デザイナ−)
ナガオカケンメイ(デザイン活動家)
能作 克治(株式会社能作)
日野 明子(スタジオ木瓜 代表)


司会進行

萩原 修(デザインディレクター)

大熊 健郎 Okuma Takeo
CLASKA Gallery & Shop "DO"
1969年東京県生まれ。慶応大学卒業後、IDEE(イデー)入社、バイイングやショップディレクション等に関わった後、2005年全日空の機内誌『翼の王国』の編集者に転身。2007年より目黒のCLASKAのリニューアルに携わりCLASKA Gallery & Shop "DO"(ドー)を統括責任者としてプロデュース。

桐本 泰一 Kirimoto Taiichi
輪島キリモト・桐本木工所
1962年石川県生まれ。1985年筑波大学卒業、コクヨ( 株)意匠設計部を経て、1987年家業の桐本木工所入社。同年代の職人たちとネットワークを組み、個展・企画にて漆関係のセミナー等を開催。今の暮らしの中で使うことが出来る漆の器、インテリア小物、家具、建築内素材等幅広い創作活動を行う。

小泉 誠 Koizumi Makoto
家具デザイナー
1960年生まれ。デザイナーの原兆英・原成光両氏に師事した後、1990年コイズミスタジオ設立。家具、生活用品などあらゆるデザインを手掛け、2003年に東京国立に「こいずみ道具店」を開く。2013年にはリニューアルした「こいずみ道具店」でデザイン活動を展開。武蔵野美術大学空間演出デザイン学科教授。

ナガオカケンメイ Nagaoka Kenmei
デザイン活動家
1965年北海道生まれ。日本デザインセンター原デザイン研究所を経て 1997年ドローイングアンドマニュアルを設立。2000年東京世田谷にデザインとリサイクルを融合した新事業「D&DEPARTMENT PROJECT」を開始。2012年渋谷ヒカリエ8階にd47 MUSEUM、d47 design travel store 、d47 SYOKUDO等をオープンさせる。

能作 克治 Nousaku Katsuji
株式会社能作
1958年 福井県生まれ。大阪芸術大学卒業、新聞社勤務を経て1984年(株)能作へ入社、2003年5代目社長に就任。富山県高岡の伝統産地に伝わる鋳造技術を用いて仏具、茶道具、花器を中心に、近年はテーブルウェアやインテリア商品、建築金物など分野を越えたものづくりに挑戦し続けている。

日野 明子 Hino Akiko
クラフトバイヤー
共立女子大学在学中に、教授であった秋岡芳夫氏に影響を受ける。松屋商事(株)を経て、1999年独立しスタジオ木瓜を設立。一人で問屋業を始める。百貨店やショップと作家・産地をつなぐ問屋業を中心に素材を限定せず生活用具の展示会や企画アドバイスを行う。

会議参加者

野澤 健
小松 和久
渡辺 光恵
辻 晃一
磯野 梨影
酒井 俊彦
犬束 和也
大野 耕作
佐藤 美穂
柳瀬 武彦
岡田 宏三
山田 明良
山田 祥子
菅村 大全
小野 亮二
八木沼 修
棚橋 早苗
清水 祐一郎
正田 琢磨
南部 良太
江口 隆一
佐野 美由紀
越野 進
青井 一暁

田嶋 孝成
荻原 有理
大沼 勇樹
山下 奈穂
藤井 将之
只井 信子
粕谷 浩子
加藤 智也
隈井 裕之
谷田 宏江
菅野 透
関 洋
竹田 良雄
竹田 怜平
吉田 守孝
石本 弘子
松岡 智之
森木 貴男
森木 しのぶ
鷲見 栄児
北村 圭介
山永 滋
道家 剛史
月本 久美子

狩野 顕
酒井 愛子
蛭田 奈央子
外山 雅暁
山田 きみえ
森下 綾
鈴木 弓子
多田 君枝
山口 光
山口 泰子
大下 香征
原 壯
松下 哲也
松崎 良太
國岡 保弘
酒井 篤志
濱野 裕子
折笠 路子
松野 美穂
山崎 宏
紫牟田 伸子
緒方 三郎
uga
山川 知則

木村 幸央
奥村 文絵
畑中 朋子
鈴木 理恵
鈴木 滋
渡瀬 聡志
小竹 望
吉野 敦郎
光田 晶
榊谷 幹雄
齋藤 義幸
松本 典子
黒江 美穂
守谷 貴絵
水野 加奈子
浅田 知実
戸塚 大輔
大平 忠芳
添田 らんる
青野 裕介
小瀬木 隆典
松川 和広
鈴木 紗栄

(敬称略 順不同 一部掲載)

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