産地とデザイン会議について

産地とデザイン会議とは?

2012年9月、影山和則の『ものが生まれる産地 ものを輝かせるデザイン〜ある公設試験場指導員の80→90年代奮闘記』(ラトルズ刊)の出版を記念して行われた会議。本の制作にあたって著者、企画協力者、編集者が打ち合わせを重ねる中で、本にとどまらず、現在の産地とデザインの状況や問題点をきちんと話し合える場をつくっていこうということで生まれた。
 一言でものづくりといっても、メーカーやデザイナー、流通や行政まで、さまざまな立場の人々が関わっている。会議ではそうした人々が出会い話し合うことで、あるべき姿や方向性を探っていく場にしたいと考えている。会議はパネラーの話を聞くだけでなく、参加した人も一緒に考える方式をとっている。

産地とデザイン会議実行委員会

2012年に影山和則の本『ものが生まれる産地 ものを輝かせるデザイン』の出版記念に会議をやろうと結成された実行委員会。今年から古庄良匡が参加。公設試験場指導員、プロデューサー、編集者、デザイナーという立場の違いはあるが、共通するのは、人と人、人とものなどの「つなぎ手」であるということ。
つくり手だけをフューチャーするのではなく、流通や行政などものづくりの全体を見る目を大切にしている。

影山 和則 Kageyama Kazunori
埼玉県産業技術総合センター 製品開発支援担当 主任専門員
1 9 5 4 年北海道生まれ。千葉大学工業短期大学部木材工芸科卒業。千葉大学工学部建築学科勤務を経て、79年から埼玉県の公設試験研究機関に勤務。伝統、地場産業のデザイン開発、展示会、マーケティングの支援を行い、伝統産業の職人技術継承など産地の問題に取り組んでいる。著書に「ものが生まれる産地、ものを輝かせるデザイン」等。武蔵野美術大学基礎デザイン学科特別講師、滋賀県立大学人間文化学部生活デザイン学科特別講師。

中野 照子 Nakano Teruko
編集者
1951年、千葉生まれ。出版社、編集事務所を経て、1989年、アトリエ苫人設立。建築・デザイン分野の編集者として、書籍やPR誌などの制作、イベントなどのプロデュース、原稿執筆を行う。主な編著書に『中野本町の家』『五一C白書』『いえ 団地 まち』以上住まいの図書館出版局、『杉本貴志のデザイン 発想/発酵』TOTO出版、『瓦の本』屋根舞台、『350万円で自分の家をつくる』エクスナレッジ、『ものが生まれる産地 ものを輝かせるデザイン』ラトルズ、『地味のあるデザイン』六耀社など。

萩原 修 Hagiwara Shu
デザインディレクター 明星大学デザイン学部教授
1961年生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。大日本印刷、リビングデザインセンターOZONEを経て独立。「中央線デザインネットワーク」「国分寺さんち」「国立五天」「東京へそクリ」「旭川木工コミュニティキャンプ」「コド・モノ・コト」「がようしラボ」などの独自のプロジェクトを企画推進。著書 に「9坪の家」「デザインスタンス」など。つくし文具店店主。株式会社シュウヘンカ共同代表。http://www.shuhenka.net/

古庄 良匡 Furushou Yoshimasa
小鳥来 古庄デザイン事務所 代表
大分県竹田市生まれ。日本大学法学部、桑沢デザイン研究所プロダクト専攻科卒業後、グラフィックデザイン事務所、AURA inc.等を経て、2005年に古庄デザイン事務所設立。2008年に小鳥来、2009年にオーガニックフラワーショップわなびやを設立。輪島キリモト東京アドバイザー、アウラ社外取締役、北陸先端科学技術大学院大学「伝統工芸MOTコース」ディレクターなどを歴任。「地場産とのものづくり」に関する仕事、「環境」に関する仕事をテーマにデザイン活動をしている。


吉川 友紀子 Yoshikawa Yukiko
シュウヘンカ代表 デザインマネージャー
武蔵野美術大学卒業。住宅メーカー、デザイン事務所、インテリアショップに勤務。作り手・伝え手・使い手を繋ぐ「ててて協働組合」のメンバーとして、手工業品のための見本市「ててて見本市」や、「ててて商店街」などを開催。「作り手」「伝え手」の経験を活かしたデザイン、企画運営を行う。地域や、周辺のモノ・コト・ヒトを意識し、つくし文具店、国分さんちなど、様々なデザイン活動とその現場を動かす仕事に携わる。

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